声優になるためのオーディションでは自己PRが重要

声優と一口で言ってもその仕事にはさまざまなスタイルがあり、どんな活動をしたいのかを明確にすることは、オーディションを受ける上で大切です。

声優の仕事としては、アニメのキャラクターの役、ラジオドラマ、ラジオのパーソナリティー、洋画の吹き替え、ナレーション、イベントの司会、ドラマなど、さまざまな活躍の場があります。声優の仕事はカテゴリーで分けるとアニメ系、吹き替え、ナレーションの3つに分類できます。

音楽でも演歌やロック、ジャズでは分野や求められる音楽性が異なるのと同様、声優の仕事でも、必要とされる技術や知識は違います。そのため、オーディションの場合も、どんなカテゴリーで募集されているかによって、求められる人材も違います。そのため、声優を目指すには、自分はどんなカテゴリーで仕事をしたいかを考えていく必要があります。

声優になるためには、養成所や専門学校に入る、事務所に所属するオーディションを受ける、声優の仕事をするためのオーディションを受けるという手順を追わなければなりません。

何故なら、声優になりたければ、事務所に所属している必要があり、事務所に所属するには養成所などできちんと学ぶ必要があるというルールがあるためです。ただし、すべての事務所がこのルールに則っている訳ではなく、養成所で学んでいなくてもオーディションを受けられる場合があります。

しかし、声優の仕事をしていくには専門的かつ高い技術力や知識が必要なので、まずは養成所で学ぶことが前提となる場合が多いです。養成所で学んだ後に、ようやく事務所に所属するオーディションを受けて、合格するとプロの声優になる道が開かれます。

多くの養成所は声優事務所が運営しているので、新人を教育する意味もあり、養成所によっては在学中からプロデビューできる可能性もあります。声優として良い仕事をしていくためにも、養成所でしっかり学ぶことから始めましょう。

養成所に入る場合も、事務所のオーディションを受ける場合や声優の仕事をもらう時の場合など、オーディションを何度も受けなければいけません。オーディションの流れとしては、1次審査と2次審査があります。1次審査では、ボイスサンプル、写真、エントリーシートなどが必要です。1次審査は書類審査を中心に行われるので、ボイスサンプルや写真の良し悪しが合否に大きく関係します。

声優は声の仕事ですが、最近は声優にもアイドル性や外見の良さを求める風潮が高まりを見せています。2次審査は面接や実技など、審査員を目の前にして行うことが多いです。自己PRや原稿読みなどを行う時に、緊張してしまいがちですが、ここでしっかり自分をアピールできるかどうかで合否を大きく左右します。

面接では、どんな人物なのかという人間性が見られます。自己PRでは、どれくらいやる気があるのかということだけでなく、一緒に仕事がしたいと思ってもらえるかどうかがカギを握ります。実技は、セリフを読みナレーション、朗読を行うなど、オーディションによって内容は違います。普段から本読みの練習や、自分の声の強みはどこなのかなど、自分としっかり向き合うことや、イメージトレーニングをしておくことが大切です。

オーディションを受けるに際して、遅刻は厳禁です。オーディション会場への行き方は事前にきちんと確かめ、可能であれば下見を兼ねて実際に出向いてみて、どれくらいの時間がかかるかを計ってみましょう。

当日は、電車が遅延するなど不測の事態が起こる可能性が無いとは言えませんので、時間に余裕を持ち、会場には遅くとも10分前には到着できるように出かけましょう。服装は、清潔感のあるものを心掛け、声出しの妨げにならないように、お腹を締め付けない服装を選びましょう。

オーディション当日は十分に睡眠を取り、持てる力を出し切れるようにしましょう。また、ウォーミングアップは自宅で済ませておくようにします。